
家のタイル外壁が汚れており、自分で洗浄しようと思う人もいるでしょう。ただ、どうやって洗浄すればよいかわからない人が多いのではないでしょうか。そこで、今回はタイル外壁を美しく保つための洗浄方法を解説します。さらに、メンテナンスの最適なタイミングも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
外壁タイルは汚れにくいって本当?
数多くある外壁材の中でも、タイル外壁は汚れにくいといわれることがあります。新築で家を建てる際にも、担当者からタイル外壁はメンテナンスが必要ないといわれるケースも少なくありません。タイル外壁は石や砂、金属やガラスなどから作られる無機の外壁材です。
無機の外壁材は紫外線や雨などの影響を受けにくいので、タイル外壁の耐候性に優れており汚れにくいといわれています。さらに、耐久性も高いことから、キズがつきにくいといった特徴もあります。
外壁タイルのメンテナンスのベストタイミング
無機物から作られたタイル外壁は非常に耐久性が高く、汚れにくかったり、キズがつきにくかったりします。しかし、耐久性や耐候性が高いからといって、必ずしも点検しなくてよいというわけではありません。
というのも、外壁タイル自体の耐久性が高くても、タイルを設置するときに使用するコーキング材が劣化する可能性があるのです。
コーキング材が劣化していると、そこから雨水が入り込んでしまって雨漏りの原因となります。つまり、いくらタイル外壁の耐久性が高くても、コーキングが劣化してしまうので、点検が必要になるのです。
また、点検、補修の最適なタイミングは、新築から3~7年程度経過したタイミングが理想です。建物の立地条件や、雨風の上京などによって劣化スピードは異なるものの、遅くとも新築から7年経過したタイミングで点検しましょう。
そのほか、タイルの浮きや剥がれが発生している場合は早急に点検、修理することをおすすめします。耐久性が高いタイルであっても、外的要因によってタイルが浮いたり、剥がれたりすることがあり、大雨が降るとコーキングが水を吸い込んでしまって膨張します。
そして、夜間に気温が下がったときや、コーキングが乾燥したときに収縮して、タイルの粘着力が落ちてしまって、浮きや剥がれが発生してしまうのです。
また、寒さが厳しいエリアでは、シーリング材や外壁材内部が凍結したり、融解したりして、膨張と収縮が繰り返し起き、タイルが剥がれることがあります。
タイルが浮いたり、剥がれたりすると、そこから雨水が内部に入り込んでしまって雨漏りの原因となってしまいます。そのため、タイルが浮いていたり、剥がれていたりするのを見つけたら、専門業者に相談して早急に対応してもらいましょう。
外壁が汚れたときの洗浄方法
タイル外壁自体は汚れが付きにくいので、あまり汚れているイメージはないでしょう。ただ、鳥の糞や虫の死骸が付着した場合は、雨で流れないこともあるので、別途洗浄が必要となります。タイル外壁を洗浄するときは、水拭きだけで問題ありません。
もともと汚れがつきにくい素材なので、水拭きだけで汚れを落とせるでしょう。頑固な汚れがついてしまっている場合は、中性洗剤を薄めて使用するのがおすすめです。薄めた中性洗剤とスポンジを使ってやさしく洗っていきましょう。
ただし、タイルが割れていたり、剥がれていたりすると、そこから水が入ってしまいます。そのため、タイルが外壁を洗浄するときは、タイルの状態を見ながら進めることが大切です。
また、コーキングが劣化している場合も、そこから水が入ってしまうので、コーキングの状態も確認しておくのがポイントです。なお、地上から手が届く範囲だけに留めておきましょう。
手を伸ばしても外壁の上部は届かないので、無理して自分で洗浄する必要はありません。脚立を使って無理に上部まで洗浄しようとすると、落下してしまう危険性があるので注意が必要です。
また、2階建て以上の家の場合についても無理に高い位置の洗浄はしないほうがよいでしょう。2階建て以上の建物の場合、高所作業がともなうので事故のリスクが高まります。そのため、自分で洗浄するのではなく、プロに頼むことをおすすめします。
また、自分で洗浄すると外壁にキズを付けてしまう可能性があります。外壁を傷めないためにも、プロの専門業者に相談しましょう。とはいえ、外壁塗装や外壁材の張替えを依頼するわけではないので、専門業者に相談しにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。
しかし、外壁塗装を依頼しなくても、洗浄のみ対応してくれる業者もたくさんいます。プロに任せることで、自分で洗浄する時間と労力を省けるのはもちろん、事故のリスクがなくなります。
さらに、プロに任せることで外壁の状態などもあわせて点検してくれることから、仮にトラブルが発生していたとしても早期に解決することが可能になるといったメリットもあるのです。そのため、外壁の汚れを見つけたら、まずは業者に相談するのがおすすめです。
まとめ
タイル外壁は石や金属、ガラスといった無機物からできており、数多くある外壁材の中でも非常に耐久性の高い外壁材です。そのため、メンテナンスをしなくても汚れにくいといわれることがあります。しかし、タイル外壁自体のメンテナンスが必要ない場合でも、タイル同士の隙間に充填されているコーキングは劣化していくので、新築から3~7年経過したタイミングでメンテナンスが必要です。また、タイル外壁の汚れが気になるからといって、自分で洗浄するのは避けたほうがよいでしょう。高所作業がともない、転落事故のリスクがあるので、非常に危険です。そのため、タイル外壁の汚れが気になる方は、一度専門業者に相談することをおすすめします。