外壁の洗浄方法には、大きく分けてバイオ洗浄と高圧洗浄の2種類があります。バイオ洗浄と高圧洗浄ではそもそもの仕組みが異なるため、外壁の状態に合わせて洗浄方法を選択することが重要です。今回はバイオ洗浄の概要や特徴に加え、高圧洗浄との違いなどをくわしく解説します。外壁洗浄を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
環境にやさしいバイオ洗浄の魅力とその効果とは？
バイオ洗浄の魅力や効果についてくわしく解説します。
バイオ洗浄の概要
バイオ洗浄とは外壁の洗浄方法のひとつであり、薬剤を使って外壁の汚れを根元から落としたうえで、しっかりと殺菌できるのが特徴です。基本的には、外壁塗装前に外壁の汚れをきれいにするための工程として実施されます。
バイオ洗浄のメリットと安全性
バイオ洗浄のメリットは、薬品の使用によって最近・植物などを根っこから取り除ける点です。水洗いだけでは取り除けない頑固な汚れにも効果的であり、汚れとともに嫌なにおいまで落とせるのがうれしいポイントです。
また、汚れを分解して洗い流すという性質上、水圧の高さによって外壁にダメージを与える心配もありません。使用する薬品はカビやコケを分解できる植物性の成分を中心としており、環境にも人にもやさしいため安心して使用できます。
具体的には、みかん・レモンの皮などを主成分としています。ただし、薬品であることには変わりないため、当然通常の用法に従わない形で使用してしまうとまったくの無害とはいえません。
また、薬剤が飛散すると近隣の住人に迷惑をかけることにもつながります。基本的に人間や植物に対して影響を与えることはないものの、使用する際は濃度を守ること、防水シートを施して作業することが不可欠です。
優良な業者であればしっかりと対応してもらえますが、周囲に飲食店などがある場合にはとくに注意しましょう。
バイオ洗浄と通常の高圧洗浄とは何が違うのか
バイオ洗浄と高圧洗浄の違いについてくわしく解説します。
高圧洗浄の概要
高圧洗浄とは、専用の高圧洗浄機を利用して水圧のみで外壁の汚れを落とす洗浄方法です。主に砂埃や排気ガスによる汚れを落とします。外壁洗浄の際は、基本的には高圧洗浄が選択されるケースが多いです。また、家庭用として販売されている高圧洗浄機もあります。
バイオ洗浄と高圧洗浄の違い
バイオ洗浄と高圧洗浄の大きな違いは、薬剤の使用有無です。バイオ洗浄は薬剤を利用して汚れを分解するのに対し、高圧洗浄は水のみで汚れを落とします。また、洗浄の仕組みの違いにより、アプローチできる汚れの種類が異なることも特徴です。
バイオ洗浄はカビやコケ、藻などのしつこい汚れに効果的である一方、高圧洗浄はサビや砂埃、排気ガスなどの表面の汚れを落とすのが得意です。また、料金の違いに着目すると、バイオ洗浄は専用の薬剤を使用することから高圧洗浄と比較すると料金が高くなります。
大まかな目安として、バイオ洗浄は1㎡あたり300〜500円、高圧洗浄は1㎡あたり200〜300円です。また、水道料金についても高圧洗浄よりバイオ洗浄が高額になりやすい傾向です。
バイオ洗浄がおすすめなケースと不要なケース
バイオ洗浄は高圧洗浄よりも洗浄力に優れていますが、一方でコストが高くなりやすいというデメリットもあります。ここでは、バイオ洗浄がおすすめなケースと不要なケースについてくわしく解説します。
バイオ洗浄がおすすめなケース
先述のとおり、バイオ洗浄はカビやコケなどのしつこい汚れの洗浄を得意とする洗浄方法です。川沿いにある家や日当たりが悪い家など、湿気が溜まりやすい環境にある建物の洗浄時には、カビやコケを根元から分解できるバイオ洗浄を選択するのがよいでしょう。
また、隣家との距離が近い場合には、外壁に正面から高圧洗浄をあてるのが物理的に不可能なケースもあります。壁と壁の間に十分なスペースがない場合にはバイオ洗浄を利用して、薬剤によりしっかりと汚れを浮かして洗い流すのがよいでしょう。
バイオ洗浄が不要なケース
外壁のカビやコケが目立たない場合や、サビ・排気ガスによる汚れが目立つ場合、また、洗浄にかかるコストのカットを重視したい場合には、バイオ洗浄ではなく高圧洗浄を選択するのがおすすめです。基本的には、カビ・コケがうっすらと見えている程度であれば高圧洗浄でも問題ありません。
まとめ
今回は、バイオ洗浄の概要やメリット、高圧洗浄との違いに加え、バイオ洗浄がおすすめなケースと不要なケースについてもくわしく解説しました。バイオ洗浄は薬剤を使用してカビ・コケを根元から洗浄できるほか、外壁に水圧による負担がかかりにくい点が特徴です。また、高圧洗浄は水だけで外壁の汚れを落とす洗浄方法であり、排気ガスによる汚れや砂埃などを落とすのに向いています。バイオ洗浄と高圧洗浄のどちらを選択すべきかは、外壁の汚れ具体や周辺環境によっても異なります。高圧洗浄機は家庭用としても販売されていますが、自己判断で洗浄すると外壁に傷をつけたりダメージを与えたりすることにもなりかねません。外壁洗浄の際は専門業者に依頼して、傷つけずに汚れを落としてもらいましょう。外壁洗浄を検討している人はぜひ参考にしてください。
