
長年住んでいると、気になってくるのが外壁の汚れです。雨風や砂、大気中の汚れ、紫外線などにより、最初はきれいだった外壁が汚れてくるのが目につくようになるでしょう。では、外壁掃除は自分でもできるものなのでしょうか。今回は、自分で行う外壁掃除の方法や手順を解説します。
なぜ外壁掃除をする必要があるのか
外観を損なうこと以外に、外壁掃除をしたほうがよい理由はあるのでしょうか。実は、外壁の汚れを放置することで外壁の劣化を早めてしまう可能性があるのです。外壁には、雨水の侵入を防いだり、紫外線の透過を防いだりするための塗料が塗られています。
外壁掃除を怠ってしまうと、ひび割れや塗装の剥がれを引き起こす原因となり、雨水の侵入を許してしまうことにもつながります。もし外壁の内部に水が浸入してしまうと、中の木材を腐食させてしまい、どんどん劣化が広がってしまいます。
劣化が広がると、雨漏りによる躯体・家具の破損、シロアリなどの害虫被害、建材の腐食による耐震性の低下といった影響が考えられます。このような劣化が進めば進むほど、その修繕にかかる費用は高額になってしまうため、まずは劣化させないことが大切です。
そのためには、定期的に汚れを落とす必要があります。汚れが染みついてしまうとなかなか落とすのが困難となってしまいますが、そうなる前にこまめに掃除をすることで比較的楽に汚れを落とすことができます。
外壁洗浄を自分でやるには?必要な道具と手順を解説!
定期的に掃除が必要なのであれば、できるだけ費用をかけないために自分でやってみようと考える人も多いでしょう。外壁掃除は、意外と自分でも行うことができるものなのです。
必要な道具は、養生テープ、スポンジ・ブラシ・歯ブラシなどのこするもの、ぞうきん、ゴム手袋、ホースかシャワーなどです。基本的には水だけで大丈夫ですが、もし汚れがひどい場合は外壁洗浄用の洗剤や、高圧洗浄機があるとよいでしょう。
実際に作業を開始する前に、コンセントやパネルの間にあるコーキングなどを、水濡れしないように養生テープを使って養生しておきましょう。まずは、ホースなどを使用して外壁についた汚れを水で落とします。
汚れ具合や場所に応じて、ぞうきん、スポンジ、ブラシ、ハブラシなどを使ってこすり落とします。これだけでは落ちない場合は、外壁洗浄用の洗剤をつかって汚れを落とします。汚れの種類に応じて適した洗剤が市販されているため、どのような汚れがついているかにより判断するとよいでしょう。
また、高圧洗浄機を使うことでがんこな汚れにも対応できます。しかし、高圧洗浄機はどこの家庭にもあるものではありません。また、高い場所を清掃するのは危険がともないます。自身で清掃を行うのがむずかしいような場所や汚れの場合は、専門業者に依頼するほうがよいでしょう。
正しい方法で掃除をしよう!外壁掃除の注意点
外壁掃除を行う際は、強い力で無理にこすらないようにしましょう。外壁を傷つけてしまうと、塗料がひび割れたり剥げてしまったりする原因となり、かえって劣化を早めてしまいかねません。もし塗装が剥げてしまった場合は、塗装し直す必要があります。
塗料はホームセンターなどで市販されており、あまりに広範囲でなければ自分で塗りなおすことが可能です。ただし、塗料の種類はさまざまで、ニーズによっては市販の塗料では効果が薄いと感じる場合もあります。
もし高性能な塗料や特殊な塗料を使用したい場合は、専門業者に依頼しましょう。洗剤や塗料を扱う際は、皮膚を傷つけないようにゴム手袋などでカバーしてください。外壁の掃除は、年に1~2回行っておくと汚れがたまりにくく、劣化も防ぎやすくなります。
専門業者による清掃では、自分では落とせないような汚れや高いところなども徹底的に綺麗にしてもらえます。普段は自分で掃除を行い、汚れがたまってきたときに専門業者へ依頼するという方法もよいでしょう。
専門業者へ依頼する際の費用は、建物の大きさ以外にも、足場の組み方や汚れ具合、使用する道具や方法によっても異なります。どの業者へ依頼するかによっても費用や段取りが変わるため、いくつかの会社を比較したうえでもっともよいところを選びましょう。
また、外装の劣化がひどくなってきた場合は、外壁の塗り替えも視野に入れてください。こまめに掃除をしていても、年数が経つとどうしても修繕が必要となってくるため、定期的に状態を確認したうえでメンテナンスを行うようにしましょう。
まとめ
外壁の掃除は、長く快適に住み続けるにあたっては必要不可欠なことです。それは決して外観のためだけではありません。清掃を怠ってしまうと、外壁の劣化を早めることになってしまいます。定期的に掃除を行い、汚れをためすぎないことが重要です。外壁掃除は自分で行うこともできるため、こまめに汚れを取り除いておきましょう。ただし、高いところやひどい汚れを無理して自分で掃除しようとすると、けがをしたり、外壁を傷つけてしまったりする可能性があるため注意が必要です。そういった場合は専門業者への依頼が効果的です。専門業者への依頼は、しっかり見積もりを行い比較検討するとよいでしょう。